2009/10 投稿
何をやっても事業がうまく行かず途方に暮れていた時、とある大先輩に相談に行ったら、成功の秘訣を教えてくれると言う。もう藁にもすがる思いで聞いてみますと、「あのな、星野君。成功の秘訣とは成功するまでやり続けることだ。99回失敗しても100回目に成功すればそれを成功と言う」とのたまった。
私はヨタ話を聞かされた気分でした。
からかわれたとも思いました。次に成功するヒントが欲しかったのです。既に事業は6回も失敗し、借金まみれで明日の米代すら無いのです。一応お礼を言って帰ったのですが、とても虚しい思いをしたのでした。
あれから数十年。今は彼が言った意味がはっきりと判ります。
あの時、私は6回も失敗しているのに・・と思いましたが、6回しか失敗していなかったのです。失敗すると「失敗した原因」が判ります。原因無く成功することは稀にあるでしょうが、失敗には必ず原因があります。
何もしなければ失敗も無い訳ですが、成功も無い訳で、それでは意味がありません。 (昔、母親にお金の無心をしたら、「仕事やって借金ばかり作るなら、寝てた方がマシ」と言われて苦笑した事がありますけれど。)
失敗は、経験の量を増やし、心を鍛え、失敗の原因を理解することで失敗する確率を減らすのです。
失敗し、成功に至らなかったとき、こう思えばいいのです。「まだ失敗が足りなかった」と。成功者は多くの失敗の経験者と言えます。それは成功者の方々のお話を聞いてみれば判ります。
イチロー選手は、失敗の数なら大リーグ中で誰にも負けないそうです。