まだ私が30台前半の血気盛んな頃。
順調に行っていた事業が突然コケ、その後は失敗の連続、また連続。
お金は底を尽き、彼女には振られ、友人に蒸発されて借金の肩代わり。周りには「お祓いにでも行ってみれば?」と真剣に言われるほどのツキのなさ。
弱り果てて大先輩に相談に行ったときの話です。
私:「何か事業がうまくいく方法はないものでしょうか」 大先輩:「・・・」 私:「私はこの5年間で事業を6つも失敗したんです・・」 大先輩:「そうか、大変だな。そうだな・・成功する方法・・・無くもないぞ。」と意味深な発言。 私:「是非、聞かせてください。お願いします。」と土下座をせんばかりの私。 大先輩:「そんなに言うなら教えてあげてもいい。この方法なら絶対に成功するので、よ~く聞けよ」
「秘伝の方法」を聞けると思って、心臓がドキドキな私。
大先輩:「では、よく聞けよ。二度は言わんからな」 私:「はい。」<生唾を飲み込みましたよ。ホントに。 大先輩:「あのな、星野君」 私:「はい。」
大先輩:「成功するまでやる続けるのよ。」
私:「はい?」
大先輩:「だから、失敗しても成功するまで止めなければ、必ず成功する!」
余裕たっぷりにお話しされる大先輩に内心「何言ってんだ、このじじぃ!」と思ったのですが、言葉には出さす、お礼を言って帰ったのでした。
確かに、成功するまで・・って!そりゃそうだけど。まぁ、当時の私は若造ですから、からかわれたと思い、相当憤慨したことを覚えています。
今なら判ります。
そうなんです。その通りなのです。
よく、「3回もとか5回も失敗して云々」とおっしゃる方がいらっしゃいます。当時の私と同じです。
で、私はこう言います。「まだ3回しか(5回しか)失敗してないじゃないですか」と。
もうお判りですね。「3回も」と「3回しか」では考え方が正反対なのです。
「3回も」は気持ちが後ろを向いています。「3回しか」は前向きなのです。
前向きな姿勢なら運の女神だっていつかは微笑んでくれるでしょうね。